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銀の月 蒼の風 黎明の海

銀の月 蒼の風 黎明の海

第十五話











 時が過ぎるのは早く、もう本戦の行われる前日となった。ナルトはドベとしての


修行しかしていないので、今日は天の森で私が修行を見てあげる事になった。


もちろん、シカも一緒だ。因みに、あの三人は未だに帰ってこない。余程、仕事が溜まっていたのだろう。







第十五話 ~命がけの修行~









 はいは~い。今日はサブタイトルに記してあるように、命がけで修行をします!


何で命がけかって? それはね、この私が本気を出し尚且つ、二人を殺す気で殺るからなんだ。<<字が違う;


それに、昨日中にこの森全体に瀕死レベルの罠を仕掛けてきた。この私でも危ない物も


数個ある。この二人が何処まで持てるか楽しみだ。





「クスッ さて、始めようか。命がけの修行を」





ゾクッ







「「(この修行、ヤバイ;)」」





 私が開始の合図をする前に二人はサッとその場から掻き消えた。命を危険を感じたようだ。


跡に残された私はクスリと笑みを浮かべる。例え、命に危険な傷を負っても私が直ぐに駆けつけるから


大丈夫なのに。まだまだ青いわねえ。<< 誰だって逃げるって;













* * *







「なぁ、思ったんだけどよ。トラップ、多くねえか?」


「俺も丁度それを思っていたところだ。命がけというのは強ち嘘ではないらしい」


「シカ、大丈夫か?」


「あ? あぁ。平気だ。気にすんな。それよりも、早く移動しねえと嗅ぎ付けられるぞ」





 あっはっは☆ もう嗅ぎ付けてるんだけどねw 気付かないな~ 焦ってるからかな?


トラップがレベル高すぎたかな。まぁ、今悔やんでも仕方ないけど。っと、これは流石にヤバイかもだぞ。


ナルト達はトラップに夢中で気が付いていないみたいだけど、敵が居るね。しかも、近づいてきている。


この気配は...................音の四人衆か。しゃーない。私がお迎えしてあげようではないか。


ナルト達が死んだら困るしね。<< 縁起でもない;















* * *









「はぁい☆ こんにちわ」


「何者だっ」


「あんた達、大蛇丸の手下っしょ?」


「それがどうした!」


「此処は僕の庭な訳。出て行ってくれないかなぁ」


「何を言うかっ」


「ふ~ん。僕の事、大蛇丸から聞いてないんだ。んじゃ、君達は捨て駒だね。殺しても文句言えないよねぇ。ねぇ、大蛇丸?」





 私は目の前に立っている大樹を見る。すると、其処から人型が浮かび上がり


大蛇丸が出てきた。四人衆は大蛇丸が居た事に気付かなかったので唖然としている。


そして、気付く事の出来た私を脅威の眼で見る。





「ふふふ、良く気付いたわねぇ 流石だわ」


「それでさ、これは何の真似? 殺しても良いの?」


「そんなに怒らないで頂戴。この子達に伝言するのを忘れていたのよ」


「それで追いかけてきたんだ? でもねぇ、許せないなぁ 同じ事を僕に言わせたんだから。もちろん覚悟して来たんだよね?」


「ちょ、ちょっと?」


「見苦しいよ大蛇丸。“血毒呪の術”」





 私が唱えると、大蛇丸が苦痛の表情を浮かべて方膝を地面についた。口から途切れ途切れに


押し殺した声が聞こえる。その苦しそうな表情を見て私は嗤う。伝説の三忍である


大蛇丸はこんなものなのかと罵るが、大蛇丸も四人衆も何もいえない。





「早くカブト君に見せないと.............死ぬよ?」





 四人衆はその言葉を聞いて顔を蒼くし、大蛇丸を抱え来た道を戻って行った。


私はそれを見届けてナルト達の居る場所へ向かう。いつも通りの私を装って。











* * *









「うわっ あ、危ねえ;」


「シカ、後ろっ」





 ナルトとシカは最もレベルの高いトラップに引っかかっていた。シカが術が発動した


サブトラップから逃れた時、死角からクナイが飛んできた。飛んでくるクナイや弓矢を


防いでいるナルトは間に合わない。もう駄目だとシカが思って痛みに耐えようと目を瞑った瞬間


カキンと金属音が響いた。恐る恐る眼を開けてみれば、其処には綺麗な蒼銀の髪を靡かせた夜月が居た。


振り返り不敵に嗤う。





「(夜月......なのか?)」


「ん? シカ~? なになに? もしかして、カッコイイ私の姿に惚れちゃった??」


「ばっ 違えよっ(///)」


「ムキになっちゃって。可愛い~」


「シカ!!」





 私がシカを抱きしめているとナルトが泣きそうな顔になりながら掛けてきた。


私は、その必死な顔にちょっと悶えていた。その間にナルトはシカの安否を確かめて


私と同様抱きしめた。ま、またナルシカっ だから、ヒロインは私なんだってば!! << 違うでしょ;


にしても、二人とも随分強くなったなぁ~ これじゃ、いつか追い越されちゃうかもね;





「ほら、館に戻ろう。本戦への前祝にお酒出してあげるから」


「っしゃ! 早く行こうぜ、ナル!」


「お、おい。引っ張るなって」





 だから、何でまた........今度はシカナルだし。くっそぉ。絶対二人を骨抜きにしてやるっ


もう、カップリングは見たくない~ 私も幸せになりたいっ 早く帰ってきてよ黒羅~~・・・・・・・?!


何で、黒羅なんだよっ 違う違う。私が呼びたかったのは白羅だ。うん、きっとそうだ。


黒羅に逢いたいんじゃ..............





「夜月っ」


「ぬわっ!!」


「「(ぬわっ??)」」


「き、気にしないでくれたまえっ 行くよ!」


「「?」」





 ナルトとシカが首を傾げていた。それに萌えを感じつつ館へと戻る。


赤い顔を見られないように、私は先頭を猛スピードで走っていた。顔は無表情でも


内心はドッキドキだ。心拍数も高くなっている。




 一体、何だって言うのさ。私が黒羅を好きってなわけ? んな筈あるわけない。だって


私が好きなのは白羅なんだから。前世の時から、ずっと。私が好きなのは...................白羅。





『本当に? 本当にそうだろうか?』





 煩い煩い煩い煩い煩い煩い.............ウルサイ!!! 私が好きなのは白羅だっ





『貴方まで私の気持ちを継がなくても良いのよ?』





 黙れっ お前なんか関係無い!! 私は、私はっっっ









「夜月? どうかしたのか?」


「顔色悪いぞ」


「シ...カ。ナ..ルトっ」









ドサッ











「「夜月っ」」

























































06/02/17


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